ごはん食健康データ

制作・著作 公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構

JACC

JACC研究(文部科学省科学研究費がん特定領域大規模コホート研究、Japan Collaborative Cohort Study)は、生活習慣病による死亡と日本人の生活習慣との関連を明らかにすることを目的とした全国規模の研究であり、日本国内の45地域に在住する一般住民を対象としている。対象者は3〜10万人で追跡期間は13〜19年である。JACC研究では、米の摂取量と病型別のがん死亡、脳・心血管疾患死亡との関連を検討している。その結果、男女ともに、米の摂取量は総死亡、肝臓がん死亡と負の関連、男性においては脳・心血管疾患死亡、虚血性心疾患死亡、心不全死亡とも負の関連を示したが、脳卒中死亡とは関連を示さなかった。この研究では、食事パターンは、野菜パターン、動物食品パターン、乳製品パターンに分類され、米の因子負荷量が最も高いのは動物性食品パターン(米の因子負荷量は0.2程度)、逆に低いのは乳製品パターンであった(米の因子負荷量はー0.4程度)。食道がんの死亡リスクは、乳製品パターンのスコアが大きいほど減少し、野菜パターン、動物性食品パターンでは、いずれも食道がん死亡と関連を認めなかった。また乳製品パターン、野菜パターンは脳・心血管疾患死亡と負の関連を示したが、動物性食品パターンは関連を認めなかった。